LINE(ライン)マンガ『ザ・ボクサー』のあらすじについて紹介します。
ネタバレ含みますのでご注意ください!
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第1話『天才』
とあるボクシングジム。
そこには数々のチャンピオンを育てあげた天才トレーナー『K』の姿がありました。
Kは生涯最後にして最強の弟子を探すため、各地を転々としていました。
Kの知り合いが運営するボクシングジム。そこには「天才」と称される高校生の龍山がいました。
スパーリングを見ていたKも彼のその才能が確かなものであると確信し、彼を弟子にしようと考えます。
ふと窓から見えるジムの裏路地を見るとジム生が一人の高校生をリンチにあわす現場を目撃しました。
しかし、Kはリンチに遭っている少年にある違和感を覚えます。
第2話『兆候』
リンチに遭っている少年「結城」をよく観察しているとおとなしく殴られているように見えて実はすべての拳が見えていることにKは気づきました。
リンチを止めに向かい、Kはなぜ避けられるパンチを避けないのか聞きます。
しかし結城の回答は「ただ面倒くさかっただけ」というものでした。
その場をあとにしようとする高校生でしたが、Kの直感は彼を逃しませんでした。
Kは突然背後から、食らったら生命の関わるかもしれないほどの強烈なパンチを繰り出しますが高校生は難なくそのパンチをかわします。
自分の直感が当たったKは結城をボクシングに誘います。
しかし、結城はただ一言「人を殴って何が楽しいんですか?」と聞きます。
闘争心のかけらもない彼に対してKは答えます。
「楽しいに決まっているだろう!」
この世に生まれたからにはその意味を知るために挑戦してみろと彼に檄を飛ばします。
1ヶ月間このジムにいるからもしボクシングをやりたいと想うなら再び訪ねてこいとだけ言いKとその少年は別れます。
場面は変わり、結城が通う高校。
そこにはいじめられっ子の少年「大沢」がいました。毎日のようにヤンキーグループにいじめられており、なんとそのリーダーにはジムの天才「龍山」がいました。
第3話『凝縮』
大沢は今日も龍山たちヤンキーからひどいイジメを受けています。
体育の時間。
大沢は同じクラスで友達もおらず、自分と同じ弱者(と思っている)結城に妙な親近感をいだき仲良くなろうとします。
その現場を目撃した龍山は気に入らずサッカーボールを大沢に蹴り込みます。
しかし、間一髪のところでそれを結城に止められてしまいます。
この結城の行動が龍山の逆鱗に触れてしまい、殴られてしまいます。(殴られても結城の目は何も感じていないようです)
その夜、自分のせいで結城までイジメのターゲットにされてしまうと責任を感じた大沢は自室でシャドーボクシングを始めます。
第4話『前夜』
龍山たちと戦う決心をした大沢はかつてプロボクサーだった父親と話します。
大沢の父親は決して強いボクサーではありませんでしたが、どんなに強い相手で何をしても敵わくてもそこで諦めたらボクサーじゃないと話します。
しかし、素人は自分に非がなければ全力で逃げろ。それも勇気であり、ボクサーの勇気も素人の勇気も偉大だと言います。
どこか吹っ切れたような顔で大沢は明日に向けて眠りにつきます。
場面は代わり、とある路地。
そこには龍山が結城を待ち伏せていました。
昼間(第3話)の出来事が気に入らず結城に対して一方的に喧嘩を売ってきます。
蹴られて唾まで吐きかけられて結城は顔色ひとつ変えません。
今まで誰に対しても恐怖と屈辱を植えつけてきた龍山は気に入りません。
第5話『勇気』
決意の朝、大沢は学校で覚悟を決めてヤンキーを待ち構えます。
しかし、いつもなら必ずイジメにくるヤンキーがそんな日に限って絡んできません。
不可解に思った大沢はヤンキー達の後をつけ、体育倉庫へ。
そこには龍山と取り巻きのヤンキーにボコボコにされている結城がいました。
いじめのターゲットが大沢から結城に変わってしまったのです。
その現場を目撃した大沢は勇気を振り絞って止めに入ります。
すぐさま取り巻き1が大沢につっかかってきますが昨日の練習どおり、丁寧なジャブからのストレートを繰り出し取り巻き1を倒します。
自分でも戦うことができると思ったのもつかの間、龍山が大沢の前に立ちふさがります。
第6話『苦闘』
ついにボスの龍山との直接対決になった大沢。
パンチの手数で挑む大沢ですが、ボクシングの天才龍山には一発も当てることができません。
実力の差は歴然ですが大沢も簡単には諦めません。
ガードを簡単に固めて龍山が疲れたところをカウンターで倒す作成に出た大沢でしたが、それでも龍山のパンチを防ぎきることはできず、渾身の一撃を食らってしまいます。
第7話『強者』
龍山の一撃を食らって倒れる大沢。
諦めずに立ち向かいますが全く歯が立ちません。
それでも何度でも立ち上げる大沢についに龍山がキレます。
死んでしまうかもしれないほどボコボコにされる大沢ですが彼の目は死んでいません。
理解できないという龍山に対して大沢は叫びます
「ケンカが強いとか誰が最強だとか、そんなことはくだらない」
「僕はボクサーになるんだ!!」
その言葉は龍山を更に逆上させることに
「ケンカが強いことの何がくだらねぇんだよ!」と大沢に問いかける龍山。
その時でした。
「人を殴るのって楽しか?」
体育倉庫の奥から死神にような顔をした結城が問いかけます。
第8話『開花』
突然立ち上がった結城をヤンキーをボコボコにしようとする取り巻きヤンキーでしたが、結城の目にも留まらぬジャブで一発KOされます。
ジムにいたKは語ります。
世界を獲れるほどの才能を見抜き、龍山が世界を獲れる才能があることも見抜いています。
そんなKが結城を見たときに抱いた印象は才能という言葉だけでは片付けられませんでした。
Kが結城に感じた最も大きなもの・・・
それは身の毛もよだつような「恐怖」でした。
あの日、Kの拳をいとも簡単にかわした結城の目は単純に反射速度が早いという次元ではなく、彼の目に映る世界は時間の密度は他のものとは違うのだと言います。
場面は戻り、体育倉庫へ。ついに結城vs龍山の直接対決へ。
結城のただならぬ雰囲気に龍山も本能的に警戒を始めますが最初の攻撃は一瞬で決まります。
顔がそのまま持っていかれたと錯覚するほど拳が龍山に直撃します。
第9話『弱者』
場面は龍山の過去から始まります。
昔から他の奴等のケンカを外から眺めていたがなぜ彼らはあんなパンチも避けられないのか、なぜあんなに優しく殴っているのか疑問に思っていました。
しかし、その答えはすぐに出ます。
自分(龍山)自身が強すぎただけだと。
自分の才能に気づいた龍山はケンカに明け暮れ敵をボコボコにする快感に酔いしれていきます。
「選ばれし者」そう確信をしていた龍山でした。
場面は変わり、ダウンを奪われ結城を見上げる龍山。
ついに本気になった龍山。
ステップを使いつつ結城を攻めようとしますが、結城に一発も当てるどころか逆に完膚なきまでに殴られてしまいます。
気を失った龍山は夢を見ます。選ばれしものとして高い山から凡人を見下ろす自分。
しかし、結城の姿だけ見当たりません。ふと後ろを見ると一番の高みにいたはずの自分を巨大な結城が見下ろしていました。
目が覚めた龍山は病院のベッドにいました。
ようやく自分の置かれている状況を理解した龍山は生まれて始めて恐怖というものを実感するのでした。
第10話『整理』
場面はKがいるジム。
Kは結城が再びジムに来ることを心待ちにしています。
いよいよとなったら無理やりにでも・・・
そう思っていたその時、結城がジムに訪れます。
ボクシングをやってみる気になった結城でしたが交換条件として、入院費を肩代わりしてほしいと言います。
その一言でKは龍山と戦ってきたことを理解しました。
「龍山は強かったか?」というKの問に対し「いえ、全く」と一言。
入院費を払うためにKと結城は龍山が入院している病院に向かいます。
眠っている龍山を見てKは「こいつは自分の才能を過大評価していた分立ち直るのは困難なず」とだけ思い病室を後にします。
諸々の整理のため、1週間後にまた迎えにくると伝えKとは一旦別れます。
場面は変わり、病院。
そこには自信喪失をしてただうつむく龍山と自らの夢に向かうと決めまっすぐ先を見つめるもうひとりの男。大沢の姿がありました。